CoMIRAIスフィアにようこそ

CoMIRAIスフィアは、まだ言葉にならない「問いの火種」を持つ人々が集い、異分野の知と感性が交錯する“問いの編集室”です。哲学者、研究者、会社経営者、兼業農家、起業家、若手技術者、次世代を担う学生たちが、それぞれの違和感や衝動を持ち寄り、未来に向けた静かな提案へと育てていきます。

CoMIRAIスフィアにようこそ

CoMIRAIスフィアとは?

 CoMIRAIスフィアは、「まだ言葉にならない問い」――違和感や直感の火種――を持った人々が集う、“問いの交差点”です。哲学、工学、経営、農業、教育、そして若き感性を持つ多様な参加者が、それぞれの領域を越えて集い、自らの問いと他者の問いを交錯させながら、社会に対する“静かな提案”を紡いでいきます。

 ここでは、答えを出すことよりも、「問いを言葉にすること」「問いを行動にすること」そのものが実践とされます。問いは、最初に言葉ではなく行動として現れ、プロジェクトや場のかたちとなって可視化されていきます。そうした問いの発酵のための“時間”と“空間”が、大切に守られている場所です。

 CoMIRAIスフィアは、知識を一方的に届けるのではなく、問いの共鳴から創発を生み出す場。まだ知らない自分と、まだ見ぬ未来に出会うための「問いの旅」の出発点です。

“スフィア”=共感によって形成される場

感性や美意識によって集まった人々の“場”であり、高いエネルギー状態を持っていますが、必ずしも固定の方向性(ベクトル)を持たず、自由で柔軟な関係性を保ちます。

創発(Emergence)の場

一人ひとりの内なる多様性が交わり、さらに他のスフィアと開かれた相互作用を行うことで、新しい価値や発見が生まれる「創発の現場」です。

円錐モデルとの関係

スフィアはベクトルを持たない存在であり、円錐モデル(座標軸)によって全体像や進むべき方向を与えることで、複数のスフィアが連携・進化できる構造を意図しています(下図参照)

今までの経緯

■ 背景と着想のはじまり(〜2019年)

CoMIRAIスフィアの原点は、中央大学にて哲学分野にて博士号を取得された竹中真也先生(現在、中央大学 理工学部 准教授)との出会いにあります。
竹中先生は、近世近代の哲学(とりわけイギリス経験論)記号論人新世と環境哲学(T・モートン)農業思想(P・B・トンプソン)、そして**リアリティ(VR・ARなどの最新技術と哲学)**に関心を持ち、これらを横断する視座から現代の人間と自然、テクノロジーとの関係を問い続けています。

この哲学的アプローチに興味を持ったビジネス実務者(起業家)などが集まり、哲学と実学(ビジネス)をつなぐ対話が始まりました。
哲学的思索が、食・農・地域社会といった実践の現場とどう接続されうるのか——。
こうした問いを中心に、小さな対話の連鎖が生まれ、それがCoMIRAIスフィアの起点となったのです。

■ コロナ禍でのオンライン対話の場(2020年〜2021年)

地域・教育・企業・農業など多様な領域を背景とする実践者たちが、共に問いを立て、揺れ動く思考と感性を持ち寄る対話の場が継続的に生まれていきました。

この中で「スフィア(sphere)」という概念が浮かび上がります。これは、中心や階層を持たない、共鳴的で開かれた“場”であり、個人の中にも社会の中にも存在する流動的な知と感覚の結びつきを象徴するものです。

■ 対話から生まれた問いと実践の芽生え(2022年〜)

オンラインでの対話が続くなかで、参加者の中から次第に「問いの共有」だけでなく、「問いをもとにした実践」へと踏み出す動きが生まれてきました。

その中でも象徴的だったのが、国立東京工業高等専門学校(東京高専)物質工学科における社会実装教育の授業において、当時の4年生のグループが生み出した問い——
「持続可能な社会は、果たして“楽しい”のか?」 というものです。

この一言が、多様な実践者や研究者、学生たちの心を揺らしました。問いの根底にある感性と違和感は、既存の制度や価値観の中では捉えきれない何かを照らし出し、各地域や現場でのプロジェクト、ワークショップ、教育プログラムの立ち上げへと波及していったのです。

CoMIRAIスフィアは、単なる「議論の場」ではなく、「行動と変容の芽」が立ち上がる生態系として、その輪郭を少しずつ明らかにしていきました。

私たちは、情報や答えを一方向的に届けるのではなく、「問いに応じて知が発酵していくような空間」を目指しています。そこでは、哲学的な省察と日常の実践、異分野の知識や感性が混じり合い、時に違和感やノイズを含みながらも、新しい視座や行動が生まれていくのです。

CoMIRAIスフィアは、このような「ゆらぎ」を大切にしながら、未来を共に探求していく仲間を広く受け入れるプラットフォームへと進化を遂げつつあります。

Message

― 問いの火種を囲み、未来の社会をともに編み上げる場 ―

CoMIRAIスフィアは、「まだ言葉にならない問い」――すなわち、違和感、衝動、直感の火種――を持つ人々が集い、交わり、共に編んでいく**“問いの編集室”であり、“未来の火床”**です。

ここでは、哲学、工学、農業、経営、教育、そして若き感性が共存し、それぞれの専門性や生き方の奥に宿る問いが交錯します。重要なのは、明確な“答え”を持ち寄ることではなく、それぞれの内面に芽生えた火種を誠実に持ち寄り、互いの問いに触れながら深め合うことです。

問いは、最初から言葉になるわけではありません。
時に行動として、時に場として、プロジェクトとして立ち上がり、やがて言葉と意味が追いついてきます。
このスフィアでは、そうした問いの立ち上がりを丁寧に受け止める「時間」と「空間」が、大切に育まれています。

CoMIRAIスフィアは、大学・企業・地域・個人といった境界を越えて、多様な実践者が自由に出入りできる“感性と知性の共創空間”です。
その創発は、計画された未来ではなく、行動によって経験される未来へと開かれていきます。

それぞれが持つ違和感が、ここでは“そのまま”歓迎されます。
そして小さな問いの連鎖が、社会に対する“静かな提案”となって、確かな揺らぎを生み出します。

CoMIRAIスフィアは、単なる知的共同体ではありません。
**狂気と誠実を帯びた者たちが、まだ見ぬ未来との接点を探り続ける「問いの交差点」**なのです。

あなたの中の、まだ言葉になっていない問い。
その火を、ぜひこの場に持ってきてください。
そして一緒に、「問いの旅」を始めましょう。CoMIRAIスフィアは、「共に未来をつくる(Co-create the MIRAI)」という想いのもとに生まれた、知と感性の共創空間です。

技術革新が加速度的に進む現代において、私たちはいま一度、**“人間として生きる感覚”**を取り戻すことが求められています。CoMIRAIスフィアは、世代や専門領域を超えて出会い、対話し、思考しながら、共に未来を描くための開かれた“場”として機能しています。ここでは、論理や分析にとどまらず、身体感覚や感性、違和感、混沌といった揺らぎにも耳を澄ませます。そこから立ち上がる新たな問いが、私たちの知の輪郭を変え、未来への希望を静かに紡いでいくのです。

「スフィア(sphere)」は、中心を持たない多元的な空間。若者たちの率直な疑問と、人生を通して育まれた知恵とが響き合い、ときに新しい結びつきを生み出します。そこには、言葉を超えた美しさに基づく共感(共鳴)も静かに息づいています。

CoMIRAIスフィアは、未来を誰かに託すのではなく、自らの手と心でかたちづくろうとするすべての人に開かれた場所です。
あなたの問いが、このスフィアに新たな光を灯すかもしれません。

加藤 聖隆

世話人

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